I-Method

6-3 収集運搬2

タリフ(標準料金表)の作成例


時間

距離
b4.5

\/kg
kg
m3
kg
m3
kg
m3
kg
m3
kg
m3
時間
原価
\/h
a21

km/h
時間
2,100
3
4,200
6
6,300
9
8,400
12
10,500
15
21
1
d4,560
9,615
14,670
19,725
24,780
c3,800
42
2
9,120
14,175
19,230
24,285
29,340
7,600
63
3
13,680
18,735
23,790
28,845
33,900
11,400
84
4
18,240
23,295
28,350
33,405
38,460
15,200
105
5
22,800
27,855
32,910
37,965
43,020
19,000
126
6
27,360
32,415
37,470
42,525
47,580
22,800
147
7
31,920
36,975
42,030
47,085
52,140
26,600
168
8
36,480
41,535
46,590
51,645
e56,700
30,400

 上記が収集運搬業のタリフの作成例である。
 運送業のタリフは「トンキロ」で作成することが義務付けられている。トンキロとは、運搬重量と運搬距離のことで、タリフはこの2つを掛け合わせた表になる。

 上記タリフ作成の基礎となった原価指標は次の3つである。

  a 走行速度 = 総運搬距離/総運搬時間 = 21km/h
  b 重量原価 = 総運搬原価/総運搬重量 = 4.5円/kg
  c 時間原価 = 総運搬原価/総運搬時間 = 3,800円/km

 まず、タリフの表の枠組みを作成する。
 1日の走行時間は8時間までとし、時間に対応する運搬距離を縦に割り振る。顧客には、走行時間ではなく、走行距離に応じて料金を見積もることになるからである。
 運搬量は、荷台の容量を15立方メートルとし、比重を0.7と仮定して、満載重量を10.5トンとしている。これを5区分にわけて横に割り振る。最低積載量の区分は、3立方メートル以下、2.1トン以下となる。
 これで「トンキロ」のタリフの枠組みが完成した。


 つぎに表の中の金額を設定する。
 まず、最低料金として、dの欄を埋める。

  d 最低積載量1時間料金 = 1時間原価+粗利(20%)  =  4,560円

 ここでは、1時間原価に粗利20%を加えて計算している。
 つぎに、最高料金として、eの欄を埋める。

  e 満載8時間料金 = 重量原価×満載重量+粗利(20%) = 56,700円

 ここでは、満載時重量原価に粗利20%を加えて計算している。

 残りの欄は、dとeの差額を、等差的または等比的に埋めていけばいい。ここでは等差的に埋めている。
 これで、どんな積載量で、何キロ走ったとしても、原価を回収して粗利20%を得られるタリフが完成した。

 もしもタリフを作成する以前に請求していた料金が、タリフよりも安ければ、赤字運搬だったことになる。逆にタリフよりも高ければ、値下げ余地があることになる。

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