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法改正要綱7−3−2


【要綱】産業廃棄物管理票の事前交付

 産業廃棄物の運搬受託者又は処分受託者は、産業廃棄物管理票の交付を受けていないにもかかわらず産業廃棄物の引渡しを受けてはならないこととすること。

【解説】

 マニフェストの事前交付義務についての改正である。同時交付は認められると解される。
 電子マニフェストは事前交付義務の適用除外となっている。これは電子マニフェストシステムの機能が十分でなかった時代(休日は停止など)の配慮の名残である。
 実際には、電子マニフェストこそ事前交付しなければ、その機能を果たせない。電子マニフェストシステムでは、一般に受渡確認票をプリントアウトして運転手に携行させている。これは廃棄物という現物を運ぶ以上、情報の完全なペーパーレスは非現実的であり、なんらか荷札になるものがなければ、現場において運搬の完了を確認することができないからである。すなわち、紙マニフェストも電子マニフェストも実務上は事前交付されているのである。したがって、電子マニフェストを事前交付義務の適用除外とする必要はない。
 今回の改正では、無意味な老婆心規定が目立つが、これもその一つである。

【改正条文】

(虚偽の管理票の交付等の禁止)
第十二条の四
2 前条第一項の規定により管理票を交付しなければならないこととされている場合において、運搬受託者又は処分受託者は、同項の規定による管理票の交付を受けていないにもかかわらず、当該委託に係る産業廃棄物の引渡しを受けてはならない。ただし、次条第一項に規定する電子情報処理組織使用事業者から、電子情報処理組織を使用し、同項に規定する情報処理センターを経由して当該産業廃棄物の運搬又は処分が終了した旨を報告することを求められた同項に規定する運搬受託者及び処分受託者にあつては、この限りでない。

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棄物処理法の改正公布(5月19日)


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