I-Method

4-6 MB公式2

マテリアルバランス公式の算定方法

 MB分析に用いる数値は、財務諸表、会計帳簿、マニフェスト(産業廃棄物管理票)、処理台帳、処理受託(委託)契約書、計量伝票、処理日報、運転日報、配車表、施設点検記録など、あらゆる書類を精査して、できるだけ多角的にとらえる。

 多くの中間処理施設では、リサイクルも同時に行っている。また大量の未処理在庫を抱えている。したがって、公式1−1は次のように修正される。

 公式1−1 受注量 = 減量化量 + 外注量
 公式1−2 受注量 + 未処理在庫減少量 = 減量化量 + リサイクル品販売量 + 外注量 

 このうち減量化量については、次の算式で検証できる。

 公式1−3 減量化量 = 中間処理量 × (1−減量化率) + リサイクル処理量 × 歩留り率
             
 ただし、中間処理ラインとリサイクルラインが共用の場合(汚泥を固化して再生セメントにしている場合、廃プラスチック類を減容して再生燃料にしている場合など)は、リサイクル処理量を別立てする必要はない。
 中間処理量とリサイクル量は、施設運転記録等から求めるが、わからない場合は、受注量を施設能力や出荷量など適当な割合を用いて按分する。
 減量化率については、施設ごとに求めていることがあるが、わからない場合は、焼却は0.1(重量ベース)、破砕は0.2(容積ベース)、脱水は0.1(重量ベース)、選別、中和、固化、発酵などでは減量なしと仮定する。
 
 公式1−2の各要素は、金額に置き換えることができる。

 公式1−4 受注量 = 売上高 / 受注単価
 公式1−5 リサイクル品販売量 = リサイクル売上高 / 売却単価
 公式1−6 外注量 = 外注費 / 外注単価

 単価は料金表や契約書に書かれているが、もしも単価がわからない場合は、3万円(重量ベース、トン)または6千円(容積ベース、立方メートル)と仮定する。
 重量ベースと容積ベースを換算する比重については、品目ごとに異なる。平均比重を求めていることがあるが、わからない場合は、未分別の混合廃棄物の比重は0.2、中間処理残渣は0.7と仮定する。

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